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ナーチャリングを実行するためのマーケティング・オートメーションの現場から

コラム執筆者プロフィール

上島千鶴 氏
株式会社Nexal代表取締役。 http://www.nexal.jp
東京電機大学卒業後、トランスコスモス、外資系ITベンダーを数社経て2007年にNexalを設立。ネット×リアルのビジネスモデルを最大限発揮するためのWebサイト戦略策定、カスタマ・エクスペリエンス設計、リード・マネジメント設計、WebサイトKPI設計やPDCAにおける効果検証など、戦略から実装までレイヤーを超えたデジタルマーケティングに関する専門特化型のコンサルティングを提供。大手企業・官独法・グローバル企業を中心に多くの実績を持つ。執筆:「~Web来訪者を顧客に育てる~リード・ナーチャリング」日経BP社 他多数

第001回 リード・ナーチャリングが注目される理由

(2013年6月)

 皆さんこんにちは。Nexalの上島です。今回、ナーチャリング関連についてのコラムを担当させて頂きます。会社のビジネスブログ(Nexalの一期一会:http://nexal.jp/blogs/)では過去数年に渡ってリード・ナーチャリングにおけるノウハウを多く記載しておりますが、ここでは各社のプロジェクト中に起きた奇妙な(可笑しな)現象、検討にあたり気を付ける点や気付いたこと、各社の導入ツールの傾向や海外潮流など、個人的にこれは伝えておきたい、と思う内容を肩の力を抜いて、気ままに記載したいと思います。なお、IT系の方が多く読まれると想定していますので、基本的なIT知識については解説せずに記載させて頂きます。

 昨今、リード・ナーチャリング関連について様々なサービスや関連ツールが、各ベンダーから開発・提供されるようになりました。本を上梓した2009年と比較すると、意味も含めてナーチャリングとは何か、ここ数年で少しは理解されてきたと思います。簡単に解説すると、
「ナーチャリングは、顧客がいつ買うのかというタイミングに関係なく、見込み客が購入を決意するまでの間、関係を構築するプロセスのことを指しています。つまり、すぐに商談や案件・受注に繋がらない場合、見込み客が購入(または検討)するまでの間、必要とされる様々な情報を提供し、コミュニケーションを継続することによって、自社製品・サービスへの興味マインドを高めていくマーケティング活動(過程)や取組み(手順)のこと(@Nexal,Inc.)」です。

 今までは広告や展示会など予算を使って、新規の見込み客を獲得することが注力されてきましたが、自分達の顧客層や業界が急成長しない限り、国内における新規顧客を獲得し続けることは困難です。これらはリード・ジェネレーションと呼ばれてきましたが、すぐに買ってくれそうな顧客を見つけることよりも、購入タイミングが合わなかった顧客や過去一度でもコンタクトしてきた顧客と、中長期間関係を繋いでおくリード・ナーチャリングに力を注いだ方が、より受注に繋がりやすいという考え方が広まってきました。
よって、その対象となる顧客層は既存からのクロスセル、見込み客からの新規顧客化、いつか購入するかもしれない未来客との関係構築など様々です。企業側から見ればナーチャリングは、一度でもコンタクトがあった顧客のマインドを醸成することによって顧客の生涯価値(LTV)を最大化させ、一貫したROMI(マーケティング投資対効果)で評価できるというメリットもあります。※注!本気で実現するには、システム導入だけでなく社内の意識改革や組織再編も必要ですが・・・

また、今まではリアルの対面折衝や展示会、営業訪問や電話だけで関係を紡いできたナーチャリング手法も、デジタル・マーケティングが進むにつれ顧客内、組織内、個人単位のレベルで細かく対応できるようになってきました。そのため日本国内でも注目され始め、シナリオ施策やコミュニケーション手順などについて各社で実証検証が行われています。
 つまりOne to Oneマーケティングという言葉が流行った時代から、さらにネット内の行動データやビッグデータ(リアルタイムの非構造化データ)などもイベントデータとして活用し、個人単位できめ細やかな対応ができるようになった、と言えば分かりやすいでしょう。さらにダイレクト・マーケティングにも考え方は近いですが、誰がサイトに来訪したのか顧客名が分からずともcookie単位の行動データから、次の行動を促すためのアクションを個々に変えることができることが進化した点です。
しかし、あらかじめ設計したコミュニケーション・シナリオをデジタルだけで判断・実行する海外の考え方と異なる点は、日本ではリアルの活動履歴が多く存在することです。営業の初対面の挨拶、初期段階での電話営業アプローチ、展示会やセミナーでのアンケート結果など、これらのデータをどのように扱っていくのか各社が悩まれるポイントです。

  海外では上記のようなナーチャリングを実行するためのシステムやツールは、マーケティング・オートメーション(Marketing Automation)に総称され、BtoBではCRMリード・マネジメントツール、BtoCではキャンペーン・マネジメントツールとして分類されています。(CCCM:クロスメディア・キャンペーンマネジメント、またはMCCM:マルチメディア・キャンペーンマネジメントとも言われます)これらの潮流については、別のコラムで紹介していきたいと思います。
 
 また、ここ数年、ナーチャリングを実行したい、組織や体制を作りたい、意識改革を行いたい、またはどのように進めたら良いのかという相談を多く頂き、大小含め様々なプロジェクトに関わってきました。対象も、国内向け・海外向け、新規顧客・既存顧客など様々なビジネスモデルとスキームがありました。
始めは
①ナーチャリングを育成と直訳して、「顧客を育成するなんてナンセンスだ」
②リードを名刺情報と勘違いして、「名刺管理できるツールを使えばOK」
③ナーチャリング=メルマガ配信を勘違いして、「古い概念だ」
など、いろいろ叩かれたこともありましたが、
1.何が課題なのか全員の意識を合わせ、
2.何を実現しようとしているのか同じビジョンを持ち
3.具体的なアクションプランに向けて協議する
社内組織を横断したプロジェクトを作ることによって、共通言語でスムーズな会話ができるようになり、マーケティングの効果も発揮されるようになってきた企業も存在します。

現在、どのように進めるべきか悩まれている各社にとって、少しでも参考になるようなコラムを書きたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします。

# 次回は、リード・ナーチャリングの基本は、名刺情報以外のリード・マネジメント です。


※本コラムは執筆時点で公となっている情報に基づいてコラムニストが執筆したものであり、コラムニストの意志を尊重し原文のまま掲載しています。
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